【67冊目】『んんんんん』
今回は偕成社から出版されている五味太郎さんの「音と文字の本」シリーズの1冊『んんんんん』です。
一匹のいぬが何やら黒いものを見つけます。咥えてみると…「ん」!
音を楽しむ絵本の中でも文字が「ん」しか出てこないというのはかなり異色ではないでしょうか。
でも不思議なことに、「ん」だけの世界なのにストーリーやキャラクターの感情が自然と見えてくるのです。
子どもたちは「ん」だけのセリフから「これは○○って言ってるんじゃない?」と想像しながら楽しんでいます。
同じ文字でも強弱のつけ方などでこんなにも伝わり方が変わるものなのですね。
また「●ん●ん●ん」のところは「●」に入れる文字によって微妙に印象が変わるのもおもしろいところです。
「ん」しかでてこないので、まだ文字を読めない小さな子どもたちでも一度読んでもらえれば、すぐに覚えることができ、自分たちで読むこともできるので、「自分で読める」という嬉しさも実感できます。
ぜひ、親子で想像力をいっぱい働かせてみてください♬