おすすめ第6弾!
『世界一やさしい問題解決の授業』(渡辺健介)

社会に出て役に立つ力とはなんでしょうか。

小学校、中学校、高校などで学んだことも一応役には立つでしょう。
ただ、実践的であるかどうかと聞かれたら、答えに困ってしまいます。

中点連結定理も
3人称単数現在形も
江戸幕府が成立した年号も

知っていれば、役に立つ日が来るかもしれませんが、
今の生活に直接的な影響は少ないはずです。

もちろん、学校の勉強は大事。
しかし、あくまで知識は道具。
それをどう使うのか。
ここが重要なところ。

テストで良い点数を取るため
通知表で良い成績を取るため
受験で志望校に合格をするため

これはこれで大切なことです。
進路選択は自分の幅を広げてくれる。

ただし、それがすべてではありません。

もしかしたら、こんな勘違いはしていませんか。

良い点数だから、良い成績だから安心だ
志望校に合格したから大丈夫だ

その安心や大丈夫というのは何に対してでしょうか。

世間に対して?
周りと比べて?

もし、そうお考えなら今すぐにでも改めてほしいと思います。

私自身、現場での仕事経験がありますが、
机上の知識など、あまり役に立ちません。

なぜなら、その知識を的確に引き出せないからです。
知識と行動が繋がっていない。
だから、応用なんて利くはずがないんです。

これだけは覚えておいてください。

点数も成績も志望校も目的ではなく、手段なんです

目的と手段は別物です。

それを見分けるために、次の言葉を自分に問いかけてみてください。

「なぜ」

この言葉に答えていったその先に、本当の目的が隠れています。

なぜ、テストで良い点数を取りたいのか
なぜ、通知表で良い成績を取りたいのか
なぜ、受験で志望校に合格したいのか

公式や解法だけ頭に入れていっても、そんなものはその一時しか役に立ちません。
どんな場所でもスタートラインに立ってしまえば、みんな一緒です。

では、社会を生き抜くためにはどんな力が必要なのか。

それが、タイトルにもある

「問題を解決する力」です。

物事の考え方を学びたい。
自分の力で主体的に取り組みたい。
そんな人にぜひおすすめしたい。

本書には実際に問題解決をするための具体的な方法も載っています。

「分解の木」
「はい、いいえの木」
「仮説の木」

などなど。
とりあえず、やってみる。
何事もこの一歩が差になります。

“たとえば、まったく同じ才能を持った3人がいるとしましょう。
スタート地点では、全員100の力があると仮定します。
しかし、「考え抜き、行動する癖」がある人とない人とでは、
進化するスピードが違います。
Aさんは毎月1%で進化し、Bさんは5%、Cさんは10%で進化する。
さて、3年後には、どれだけの差が出ていると思いますか?”

Aさん:100 → 143
Bさん:100 → 579
Cさん:100 → 3091

いかがでしょう。
これを考えると、プロ野球選手でメジャーリーガーのイチロー選手の言葉を思い出します。

“小さいことを積み重ねるのが、
とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています。”

ほんの小さな差でも積み重なればものすごく大きな差に変わります。
これが、さらに何年、何十年と続けばますます差が広がっていくわけです。

“漠然とした問題や、途方にくれそうな大きな問題でも、
じっくりと原因を見極め、小さな問題に分解し、
一つずつ解いていけばいいのです。”

つまり、大きく見える問題でも、分けていけば必ず複数の問題からできているということ。
「困難は分割せよ」
高校時代の数学の先生が口癖のように言っていた言葉です。

あなたがその一歩を踏み出して、
自ら問題にアプローチすることができますように・・・

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
それでは今日はこの辺で。