【71冊目】『「いたいっ!」が うんだ 大発明 ~ばんそうこう たんじょう ものがたり~』

舞台は1920年アメリカ。
新婚のジョゼフィーンさんは夫のアールさんのために家事を頑張ります。だけど、とってもぶきっちょ。
料理のたびにあちこち傷まみれに…。
そんなジョセフィーンさんを心配したアールさんは簡単に傷の手当てができる方法がないかと頭を悩ませます。
絆創膏誕生の実話をもとにしたおはなしです。

子どもたちの大好きな絆創膏。貼るだけで何だかもう傷が治った気にさせてしまう、泣いてた子も泣き止む、親にとっても素晴らしい救世主ですよね。
我が家も何度助けられたかわかりません。
今まで当たり前に使っていた絆創膏が、もとは1人の女性のために作られたものだったなんて…!
1つのモノが生まれるにはこうやって誰かの努力が積み重なっているんだと、改めて実感しました。

発明者のアール・E・ディクソンさんは後のジョンソン・エンド・ジョンソン社副社長だそうです。
絵本に出てきた「バンドエイド」は今なお世界中の人に親しまれていますよね。
ドラッグストアで見る度に、アールさんとジョセフィーンさんを思い出してしまいそうです。

実話をもとにしたおはなしということで、一見難しいのかな?と思ってしまいますが、可愛らしいイラストと、ユーモアあるストーリーの進め方で4歳の息子も笑いながら聞いていました。

ぜひ、もっとたくさんの人に、身近な絆創膏の知られざる発明秘話を知ってもらいたいと思いました。
愛する1人のための発明が、今や世界中の多くの人にとって欠かせないモノになっているという驚きと大きな愛を感じられる1冊です。