おすすめ第13弾!
『教える技術』(石田 淳)
その教え方、合っていますか?
仕事に勉強、スポーツ。
それ以外にも様々な場面で、私たちは日々教えたり教えてもらったりしている。
では一体、「教える」とはどういうことなのか。
私たちはつい自分の経験や感覚を頼りにしがちである。
「自分はこの方法でうまくいった」
「あのときはこうやって切り抜けた」
しかし、本当にそれで相手に教えたことになっているのだろうか。
“「教える」とは、相手から”望ましい行動”を引き出す行為である”
著者はこの本の中でそう述べている。
なるほど確かにその通りだ。
こちらが求める行動を引き出せて初めて教えたことになる。
「教える」とは一方通行ではダメなのだ。
「しっかり説明したのに」
「何度も話しているのに」
これを教えたとは言わない。
教えたつもりになっているだけだ。
ただ、そのことに気付くのは難しい。
なぜなら、私たちは教え方について習うことがないからだ。
だから、思うようにいかないとき、相手に問題があると思ってしまう。
うまく人が育たない原因はどこにあるのか。
“教え手が「教え方」を知らない。原因はこの一点につきます。”
教え方がわからない。
部下や後輩を成長させてあげたい。
そんな人にぜひ本書をおすすめしたい。
この本の内容は感情論や精神論ではなく、行動分析学という学問に基づいている。
つまり、経験や感覚といった曖昧なものに頼るのではなく、
数々の実験結果から導き出された科学的なものなのだ。
これが何を示しているのかと言うと、
「いつ・誰が・どこで」しようとも、再現性があるということだ。
この再現性こそが、行動科学の大きな特徴である。
本書の中には、部下や後輩を持つ人たちが抱く日頃の悩みについて、
多くのアドバイスと解決策が散りばめられている。
“部下に対して”やらなくてよいこと”を明確にしてあげること。”
優先順位の逆、「劣後順位」を決めること。
誰でもやらなければならないことは決めるだろう。
それは当たり前だ。では、その逆はどうか?
「そんなところに時間を使わなくていいんだよ」
この言葉がすべてを物語っている。
それならそうと、事前に相手に伝えておくべきだ。
「やるべきこと」と「そうでないこと」。
この線引きを明確に提示できているかどうかの差は大きい。
自分の物差しで相手を測らない
これを心に留めておいてほしい。
自分は自分、相手は相手。
あなたが教えることの楽しさを実感し、
多くの人の成長に関わることができる手助けになりますように・・・
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
それでは今日はこの辺で。