【24冊目】『おおきなもののすきなおうさま』

昔、あるところに大きなものの好きな王様がいました。
王様は家来たちに命じて次々と大きなものを作らせていくのですが…。

タイトルの通り大きなものの好きな王様なのですが、そのスケールの大きなこと!
何をするにもたくさんの家来がものを支えなければ持てない大きさ。
大きなものがなければ作っちゃう。
きっと周りはすごくすごく迷惑しているのでしょうが、その徹底ぶりに思わず笑っちゃいます。
そしてこの王様、偉そうで傲慢というよりも子供っぽくてわがままな印象を受けるからか、何だか愛おしくさえ思えてきます。

王様ももちろん魅力的なのですが、やっぱり何といっても安野光雅さんの描きこまれた絵!
王様も家来の一人一人も今にも動き出しそうです。

美しい絵とストーリーで読み終わった後は心がほっこり温かくなる、そんな1冊です。