【56冊目】『スンカンそらをとぶ!』

何もかもうまくいかなくて、自分はとても不幸だと感じている少年、スンカン。
鳥のようにつばさがあったら…と考え続けていると、ある晩本当に背中につばさが…!

「鳥のように空を飛んでみたい」と思ったことのある人は少なくないでしょう。
スンカンは本当に飛べるようになっちゃいます。
おもしろいのは、つばさのはえたスンカンを見たお母さん。
驚いたのは束の間。サクッと服の背中に穴をあけてくれます。
ファンタジーな設定の中に、裸で空を飛ぶと寒かったり、つばさのために服を縫い直さなきゃいけなかったり、現実的な要素が含まれていてそこにユーモアを感じました。
ストーリーは中々急展開という感じですが、つばさがなくなっても、自分自身で飛び立つスンカンの成長は自分次第で未来は明るくできるという希望のあるメッセージが込められているように感じました。