【65冊目】『れいとうこのそこのおく』
トーストになって美味しく食べてもらうのを楽しみにしながら、まこちゃんの家にやってきた、しょくぱん。
だけど、まこちゃんに食べてもらえず、一緒にやってきたミルクやたまごとは離れ離れに、自分だけまさかの冷凍庫に入れられることに…。
「カチンコチンになんてなりたくなーい!!」
果たして、食パンの運命は…?
うえだしげこさんの描く冷蔵庫はいつもまるで我が家の冷蔵庫をみているようで笑っちゃいます。
今回はシリーズ第3弾。
悲劇に見舞われたしょくぱんが、あの手この手で奮闘する姿がとても愛らしいです。
必死さに笑っちゃいけないけど、笑っちゃう。
バニラアイスだけが眠らず元気なのも、何だかイメージできて妙に納得。
ユーモアあるおはなしですが、設定などはとてもリアルで、そこがおもしろいです。
我が家でもいつもすぐに冷凍庫に入れられちゃうしょくぱんだけど、そうか、ふわふわなのが誇りで、カチンコチンになるのを嫌がっているのか…。
しかも冷凍庫はいつもぎゅうぎゅう。随分窮屈な思いをさせてしまっているのかもしれません。
食材たちの気持ちを大切にするためにもきちんと美味しく頂かなければいけませんね。
さっそく、冷凍庫の底に眠りっぱなしの食材がないか確認しようと思います。
可愛くて面白いだけでなく食品ロスや食育にもつながる、親子で読みたい1冊です。